IT-Maintenance, June 1st 2025
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電子式サーキットプロテクタ (ECP)のメリット

WAGO ECPは、システム保護の安全性を向上します。通信機能により、チャンネルの状態と接続されている負荷データを監視可能。

2 次側のヒューズ保護

スイッチング電源は 2 次側に、負荷回路(例:コントローラ、操作パネル、ディスプレー、補助リレー)を制御するために DC 電圧を供給します。この制御回路は配線保護も必要で、負荷装置自身に保護ユニットがない場合装置の保護も必要です。さらに機械指令 EN 60204 では制御回路で危険な地絡保護を検出し、5 秒以内に回路を切断することが規定されています。

スイッチング電源の過電流保護機能は、出力側の過電流に極めて速く動作します。ヒューズや従来のサーキットブレーカを介して2次側の各電流経路を選択的に保護することは、電源が瞬時の過電流を供給できない場合には効果が得られない場合があります。

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サーキットプロテクタの遮断方式

熱動式(サーマル)

用途:

  • 低電圧、大電力および DP ヒューズ
  • 短時間でのトリップには大きな過電流が必要

説明:

  • 図例:10 倍の過電流(ヒューズの定格電流に関係):30 ms(ベストケース)または 200 ms(ワーストケース)の範囲内でトリップする
  • 2 倍のみの過電流:2 s(ベストケース)または 100 s 以上(ワーストケース)の範囲内でトリップする
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熱動電磁式(サーマル マグネチック)

用途:

  • サーキットブレーカまたはモータ保護スイッチで使用
  • 短時間でのトリップには大きな過電流が必要

説明:

  • 図例:B 特性および AC 動作に対し 3~5 倍の過電流、追加安全ファクタ 1.2 または 1.5
  • したがってワーストケースの場合は、定格電流の 7.5 倍のトリップ電流が必要です。

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電子式

WAGO ECP の特長:

  • 正確な設定が可能
  • 小さな過電流でも短時間でトリップ可能
  • ケーブルが長い場合、また断面積が小さい場合の保護が可能

説明:
ECP は過電流が小さい場合やケーブル長が長い場合でも、確実な保護が可能です。

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ECP の機能

ECP は出力電流が定格電流よりも大きい場合に検知します。出力電流が定格電流を超えた瞬間、出力は半導体スイッチにより電気的に遮断されます。トリップ時間は過電流の大きさによって決まります。出力電流の測定、トリップ時間の処理と計算、ならびに半導体スイッチの作動はマイクロプロセッサによって実行され、また複数の出力チャンネルの監視も行われます。対応するトリップ時間は右の図を参照してください。

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ECP の特長:

  • 2 次側の過電流や短絡回路を正確に素早く遮断。ケーブル長が長い場合や電線径が小さい場合にも確実に動作し、繰り返し動作が可能。
  • 動作設定が可能
  • デジタル入力 / 出力によるリモート操作
  • デジタル入力 / 出力経由のシリアルデータ伝送によるリードアウト機能(通信)
  • 有利な設置サイズと幅:例えばわずか 32 mm で 8 出力チャンネルを確保しているため、ミニチュアサーキットブレーカに比べ設置スペースを 80 % 近く節約できます。
  • 各チャンネルごとに定格電流を設定可
  • 機械安全国際規格 EN60204-1 の要求事項を満たし、地絡発生時 5 秒以内に確実に遮断
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通信機能

IO-Link 1.0

DI / DO 通信

  • デジタル入力は、リモートでトリップチャンネルをすべてリセット可能
  • デジタル出力は、チャンネルのどれか一つが過電流でトリガーされた時グループメッセージを送信します。